肺の精密検査
肺の検査をすすめられた方へ
(胸部レントゲン写真で異常な陰影を指摘されたなら)
胸部レントゲンはいろいろな胸部疾患の診断に非常に有益な検査で健康
診断に必須の検査です。健康診断の胸部レントゲンで精密検査をすすめら
られた場合、自覚症状の有無に関係なく、必ず直ちに精密検査を受けるこ
とをお勧めします。しかし、胸部レントゲン写真による診断に限界のある
ことも明らかです。そこで、確実で精度の高い精密検査を受けるには、ど
うすべきでしょう。
1.呼吸器疾患専門医の常勤する病院を受診する。
胸部レントゲン写真による診断限界の第一は医師の読影力、診断力にあ
ります。これには、胸部画像診断に精通した呼吸器専門医に診断していた
だく事が第一です。札幌南三条病院には呼吸器疾患専門医が常勤していま
す。第二は異常病変が小さい場合、異常陰影として胸部レントゲン写真に
は描出されないことがあります。直径が1cm位の早期肺線がんで見られ
ることが多く完治可能ながんを発見できないことがあります。第三は異常
陰影が肋骨、大血管、心臓などの陰影と重なり、明瞭に描出されないこと
があります。この限界を細くするのが胸部CT検査です。
2.高分解能CT(マルチスライスCT)で精密検査を受ける。
胸部CT検査は胸部レントゲン写真の限界、不足分を補う検査です。
しかし、胸部CT検査はその機種、投影法によりCTの威力を十分発揮で
きないことがあります。胸部CT検査により「異常なし」と診断されても
疑わしいことがあります。特に微小で、病巣の薄い肺がん(近年増加して
いる完治可能な早期肺線がん)では、見落とされる可能性があるのです
CT検査で微小な病変を検出するには高分解能CT(マルチスライスCT) を
用いて薄切りに撮影し、その画像を呼吸器疾患専門医が慎重に読影するこ
とにより発見可能となります。札幌南三条病院では、全例マルチスライスCT
で薄切りの画像を用いて診察しています。CT画像の結果は同日中にご説
明ができます。
・左のレントゲン写真では腫瘍を ・札幌南三条病院では、2mm
疑う所見では写っていませんが スライスで撮影しています。
右のマルチスライスCTでは腫瘍がは ・撮影時間は約7秒の息止めを
はっきり写っています 2回です。
●その他の精密検査
血液検査、喀痰検査、肺機能検査、気管支鏡検査、MR検査、PET検
査など、疑う疾患にあわせて検査を行う場合があります。
●精密検査でわかる主な疾患
肺がん、肺気腫、じん肺、肺結核、非結核性抗酸菌症、気管支拡張症、
肺炎など
●料金
保険適用で検査、診察をお受けるになることができます。
電話予約時に概算をお伝えすることができますのでお気軽にお尋ねくだ
さい。
●受診方法
予約制になっておりますのでお電話にてお申込みください。
マルチスライスCT検査・呼吸器内科の予約をいたします。
ご不明な点、ご希望がございましたらお気軽にお申し付けください。
地域連携室 直通:TEL(011)233-3010
お問い合わせ時間 (月~金/9:00~17:00・土/9:00~13:00)